2017.12.30
醤油蔵見学
ならまちにある醤油蔵、井上本店さんを見学させていただきました!
井上本店さんはなんと江戸末期創業で、国産の原料を使って昔ながらの天然醸造を行っていらっしゃるメーカーさんです。
小規模メーカーでは難しいとされる、ストレートつゆも手掛けられています。
醤油蔵は立派なレンガ造りで、見学させていただいたときは残暑厳しく日差しの強い日でしたが(9月30日)、
それを感じさせないようなひんやりと過ごしやすい建物でした。
天然醸造には2年という長い年月がかかるということでしたが、
自然の気候に任せた酵母にも優しい空間なのだろうなあ...と思いました。
醤油づくりの工程を社長さんの丁寧な解説とともにいろいろと見学させていただきました。
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こちらは大豆を蒸す缶。この中で小麦と麹菌も混ぜ合わされます。
醸造する部屋も見せていただきました。
その部屋では温度管理を細かく調節できる機械があり、
また熱くなりすぎないよう空気を逃がす小窓など、
麹菌の最適な活動が行われるよう様々な仕組みが施されていました。
醤油を絞る工程では実際に絞っている様子を見させていただきました。分厚い板のようなものから圧力をかけられて醤油がにじみ出る様子は壮観でした。
絞った後の残りかすは飼料として提供されているそうです。
最後に醤油と味噌を試食させていただきました。
味に深みがあって、そのままでもおいしかったです。
私はこれまでに調味料には何もこだわったことはありませんでしたが味にこんなにも違いがあるものなのかと驚きました。
ぜひ皆さんにも味わっていただきたいです!
私は井上本店さんを見学させていただいて、
微生物や自然そのものに対する敬意を感じました。新しい機械を取り入れつつも、醸造自体は酵母添加などを行わず、
微生物本来の働きに任せた天然醸造を続けており、添加物なども入っていません。
研究もずっと続けていらっしゃるそうで、
この微生物に向き合う醸造が井上本店さんの大きな魅力の一つではないかと感じました。
またほかにも、醤油の圧搾時に出る油の再利用など環境への配慮にも感銘を受けました。
醤油の油は塩分を含んでいて、そのまま使うことができないので塩分を除く処理を施し、燃料として再利用しているそうです。
手間のかかることですが、井上本店さんだからこその配慮であると感じました。
大手メーカーさんの醤油づくりでは実現できない、様々なこだわりを持っておられる井上本店さんの醤油をぜひ皆さんも味わってみてください!!